この記事を読めば『プリズナートレーニング』の重要な箇所を知ることができ、自重トレーニング・ボディメイクに役立つ情報を学ぶことができます。

こんな人におすすめ
- 囚人の自重トレーニングが知りたい
書籍の紹介
【圧倒的な強さを手に入れる究極の自重トレ】
本書は、アメリカの刑務所で19年過ごして自重トレーニングをマスターし、所内で囚人にコーチングもしていた著者が、道具を使わずに強靭な筋肉と動物的なパワーを手に入れるための方法を紹介する1冊
古代ギリシャ〜20世紀前半までの戦士や怪物アスリートは、自重トレーニングで強靭な体を作り上げていました。
しかし、20世紀後半からバーベルやマシンが使われ始め、いにしえのトレーニング技術は失われていったのです。
そんな中、伝統的なトレーニング技術が脈々と受け継がれてきたのが、刑務所。
本書で紹介されている「ビッグ6」というシステムには、刑務所の囚人たちを作り上げてきた方法で、体全体のすべての筋肉を働かせる基本的な動作が6つ。
- プッシュアップ(胸)
- スクワット(足)
- プルアップ(背中)
- レッグレイズ(腹)
- ブリッジ(背中)
- ハンドスタンド・プッシュアップ(肩・腕)
それぞれの1つのトレーニングにつき、10ステップの用意されています。
動作の難易度によって、初心者からマスターまで段階的に高みを目指していける構成です。
刑務所の囚人たちのような屈強な体を、自重トレーニングで手に入れたいのであれば、試してみる価値のある内容になっていると思います。
自宅でトレーニングしたい方にとっては、バリエーションの参考にもなると思います。
15個の要点まとめ
【自重トレーニングの利点】
- 器具を必要としない
- 有用で機能的な運動能力を発達させる
- 筋力を最大化する
- 関節を保護し、より強いものにする
- 完璧な体を開発できる
- 体脂肪レベルを正常化し調整する
【ベンチプレス VS プッシュアップ】
ベンチプレスは上半身を人工的に分離するだけでなく、やりすぎるとそれが短期間であっても、肘と手首の関節に炎症を起こし、ローテーターカフを損ねる。
一方、プッシュアップは関節にあまりストレスをかけずに、機能性が高い筋力を作り出す。
【バーベル・スクワット VS 自重スクワット】
バーベル・スクワットは重いウェイトを背中の上部に置くが、脊柱にすさまじい圧力がかかる。
脊椎を圧迫し、腰痛、筋肉の緊張、坐骨神経痛、椎間板ヘルニアなどにつながっていく。
一方、自分の体重を使うスクワットなら外部荷重を使わなくていい。
重いウェイトが背中や肩をへこませることもなく、脊柱や関節を刺激する不自然なポジションになることもない。
人間の体の自然な動きに沿って鍛えるやり方である。
【プルアップのポイント】
肩を安全に保つには、肩を”締める”ことが欠かせない。
肩はボールとソケットが結合したような構造になっている。
この関節は汎用性が高いが、連結部がもろいことも特徴だ。
肩甲骨を下方回旋し、”締める”ことで、筋肉が密集した部位に肩関節が抱え込まれ、肩内部の靭帯も保護され、脱臼する可能性がほとんどなくなる。
【レッグレイズがシットアップより優れている点】
- 設備が少なくてすむ
- 機能的な筋肉がつく
- 多くの筋肉を鍛えられる
【ブリッジで脊柱を鍛える重要性】
- 下部脊椎をひどくケガした場合、足が使えなくたり、失禁につながる
- 背骨の中央部分をひどくけがした場合、胴体にある筋肉を制御できなくなる
- 第3頚椎の損傷は、腕、肩、頸部の麻痺につながる。第3頚椎より高位に起こる損傷は肺に動力を与える横隔膜を麻痺させ、自発呼吸ができなくなる。
【ビッグ6:プッシュアップ・シリーズ】
- ウォール・プッシュアップ
- インクライン・プッシュアップ
- ニーリング・プッシュアップ
- ハーフ・プッシュアップ
- フル・プッシュアップ
- クローズ・プッシュアップ
- アンイーブン・プッシュアップ
- ハーフ・ワンアーム・プッシュアップ
- レバー・プッシュアップ
- ワンアーム・プッシュアップ
【ビッグ6:スクワット・シリーズ】
- ショルダースタンド・スクワット
- ジャックナイフ・スクワット
- サポーティド・スクワット
- ハーフ・スクワット
- フル・スクワット
- クローズ・スクワット
- アンイーブン・スクワット
- ハーフ・ワンレッグ・スクワット
- アシステッド・ワンレッグ・スクワット
- ワンレッグ・スクワット
【ビッグ6:プルアップ・シリーズ】
- ヴァーチカル・プル
- ホリゾンタル・プル
- ジャックナイフ・プル
- ハーフ・プルアップ
- フル・プルアップ
- クローズ・プルアップ
- アンイーブン・プルアップ
- ハーフ・ワンアーム・プルアップ
- アシスティッド・ワンアーム・プルアップ
- ワンアーム・プルアップ
【ビッグ6:レッグレイズ・シリーズ】
- ニー・タック
- フラット・ニー・レイズ
- フラット・ベント・レッグレイズ
- フラット・フロッグ・レイズ
- フラット・ストレート・レイズ
- ハンギング・ニー・レイズ
- ハンギング・ベント・レッグレイズ
- ハンギング・フロッグ・レイズ
- パーシャル・ストレート・レッグレイズ
- ハンギング・ストレート・レッグレイズ
【ビッグ6:ブリッジ・シリーズ】
- ショート・ブリッジ
- ストレート・ブリッジ
- アングルド・ブリッジ
- ヘッド・ブリッジ
- ハーフ・ブリッジ
- フル・ブリッジ
- ウォールウォーキング・ブリッジ(下向き)
- ウォールウォーキング・ブリッジ(上向き)
- クロージング・ブリッジ
- スタンド・トゥ・スタンド・ブリッジ
【ビッグ6:ハンドスタンド・プッシュアップ・シリーズ】
- ウォール・ヘッドスタンド
- クロウ・スタンド
- ウォール・ハンドスタンド
- ハーフ・ハンドスタンド・プッシュアップ
- ハンドスタンド・プッシュアップ
- クローズ・ハンドスタンド・プッシュアップ
- アンイーブン・ハンドスタンド・プッシュアップ
- ハーフ・ワンアーム・ハンドスタンド・プッシュアップ
- レバー・ハンドスタンド・プッシュアップ
- ワンアーム・ハンドスタンド・プッシュアップ
【自重トレーニングの停滞を打破する方法】
- 体重を落とす
- もっと休みを取る
- 耐える
- カラダに不純物をいれない
【トレーニングを記録する利点】
- 短期的・長期的にトレーニングの有効性を分析できる
- 今後のトレーニングプランの参考にできる
- トレーニング結果を評価し、今後の目標設定に役立つ
【レベル別3つのトレーニングプログラム】
<初心者> 週2回で4種目
例)月曜:プッシュアップ2〜3セット、レッグレイズ2〜3セット
金曜:プルアップ2〜3セット、スクワット2〜3セット
<中心者> 週3回で6種目
例)月曜:プッシュアップ2セット、レッグレイズ2セット
水曜:プルアップ2セット、スクワット2セット
金曜:ハンドスタンド・プッシュアップ2セット、ブリッジ2セット
<上級者> 週6回で6種目
例)月曜:プルアップ2〜3セット
火曜:ブリッジ2〜3セット
水曜:ハンドスタンド・プッシュアップ2〜3セット
木曜:レッグレイズ2〜3セット
金曜:スクワット2〜3セット
土曜:プッシュアップ2〜3セット
実践|3つのポイント
①筋肥大を目指すために休養も十分にとる
②プルアップのときは、肩関節を下方回旋する
③自重トレーニングでも漸進的に強度をあげる
ひと言まとめ

自重トレーニングのほうがウェイトトレーニングより怪我しづらい!
以上、「筋トレ】『プリズナートレーニング』【書評No.28】」という記事でした
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