こんにちわ、SAKAです。
リアエスでは、プラント設備を中心とした機械や電気に関する基本的な知識を発信しています。
工場の設備を見ているとインバータやACサーボがよく使われています。
でもインバータとACサーボの違いってよくわからないですよね。
そこで今回の記事では、インバータとACサーボの違いについて解説します。
- インバータとACサーボの違い
- インバータとACサーボの性能を比較
- サーボロック機能について
インバータとACサーボの違い
そもそもインバータもACサーボも、どちらもモータを制御する装置です。
以下の記事では、インバータとACサーボの機能や設置する目的など基本的な内容を解説しているので、参考にしてください。
インバータとACサーボの違いは以下の2点です。
① インバータは緩やかな制御しかできないが、ACサーボは素早く正確に制御できる。
⇨ACサーボの方が応答性、停止精度に優れている。
②インバータは速度制御しかできないが、ACサーボは位置制御・速度制御・トルク制御ができる。
⇨インバータでは、位置制御やトルク制御ができない。
他にも細かい違いはありますが、まずはこの2点を押さえておきましょう。
具体例
インバータはモータの回転数や停止位置に対して、厳しい精度を求めない場合に用います。
逆を言うと、厳しい精度を求めるときはインバータは使えず、ACサーボを使う必要があります。
例えば、インバータでは対応できないケースは以下です。
- ✅速度制御で指令速度を段階的に切り替えながらモータを回転させる場合
- ✅コンベヤ等のピッチ送りに厳しい精度を求められる場合
これらのケースでは、インバータの応答性や停止精度では対応できないため、ACサーボを使うことになります。
インバータとACサーボの性能を比較
インバータとACサーボの性能を表でまとめました。

ご覧の通り、多くの項目でACサーボの方がインバータより優れていることがわかります。
ACサーボの停止精度 1μmは、ヒトの髪の毛1本分の大きさに相当します。
モータをどれだけ細かい精度で停止できるかが想像できますね。
これらのことから、ACサーボはインバータの上位互換とも言えます。
その分、値段もインバータよりACサーボの方が高いです。
使用する条件に応じて使い分けるようにしましょう。
サーボロック機能について
ACサーボにしかない特徴の1つに、サーボロック機能があります。
サーボロック機能とは以下のことです。
サーボモータが運転状態であれば、指令位置を保持し続けようとする機能のこと。
何らかの外力によって指令信号から、1パルスでもズレを生じると、その誤差を修正しようと動作して モータに電流を流し外力に反抗するトルクを発生させるのです。
この機能は、インバータにはありませんので、インバータの場合であれば、外力によってモータが動いてしまいます。

工場の生産用ロボットなどは、この機能によって効率的に、部品組み立て作業を進められています。
参考までに覚えておくと良いでしょう。
ちなみに、インバータの初学者におすすめの本はこちらです。
以上「【初心者向け】インバータとACサーボの違いについて解説【性能比較表あり】」という記事でした。
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