工場や現場では「半自動溶接」とか「手溶接」と言った言葉が聞こえてきますが、そもそもの違いがわからないことってありますよね。
この記事を読めば、手溶接・半自動溶接・自動溶接の違いがわかります。
手溶接・半自動溶接・自動溶接の違い
手溶接・半自動溶接・自動溶接の違いは、溶接棒(ワイヤ)の供給方法と操作方法の違いです。
具体的には
・溶接棒(ワイヤ)の供給を人がするのか、機械がするのか
・溶接棒(ワイヤ)を動かすのを人がするのか、機械がするのか
これだけで、区別できます。
わかりやすいように、表にまとめました。
ぜーんぶ人がやるのは手溶接。
人が半分やって、機械が半分やるのが半自動溶接。
ぜーんぶ機械がやってくれるのが自動溶接。
これぐらいの認識で、OKです😊
それぞれの代表的な溶接法を紹介
手溶接・半自動溶接・自動溶接、それぞれの代表的な溶接法を紹介します。
手溶接の代表:被覆アーク溶接
被覆アーク溶接は、心線のまわりを固形フラックスで被覆した溶接棒を使います。
溶接棒を挟んだホルダを人が操作して溶接します。
溶接棒の交換は人が手作業でやります。
溶接棒の交換も溶接棒の操作も、どちらも人の手作業でやるので、手溶接と呼ばれています。
学校の溶接実習でやるのも、この被覆アーク溶接が最も多いと思います。
半自動溶接の代表:炭酸ガスアーク溶接
炭酸ガスアーク溶接は、リールに巻かれた溶接ワイヤを機械が自動的に溶接箇所に供給してくれます。
溶接棒の固形フラックスの代わりに、炭酸ガスを溶接トーチから吹き出すことで大気からアークを遮断しています。
炭酸ガスの代わりにアルゴンガスなど不活性ガスが使われることもあり、その場合はイナートガスアーク溶接と呼びます。
溶接ワイヤは機械が自動的に供給してくれますが、溶接トーチは手溶接と同じで人が手作業でやるので、半分自動ということから半自動溶接と呼ばれています。
一般的に最もよく使われている溶接方法です。
自動溶接の代表:サブマージアーク溶接
粉状のフラックスをあらかじめ溶接箇所に置いておき、その中に心線を突っ込んで、溶接する方法です。
半自動溶接と同じで、溶接ワイヤを機械が自動的に溶接箇所に供給してくれます。
また、溶接ワイヤの操作も機械が自動でやってくれます。
ぜーんぶ機械が自動でやってくれるので自動溶接と呼ばれています。
手溶接のメリット・デメリット
手溶接のメリット・デメリットは以下のとおりです。
半自動溶接のメリット・デメリット
半自動溶接のメリット・デメリットは以下のとおりです。
自動溶接のメリット・デメリット
自動溶接のメリット・デメリットは以下のとおりです。
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