こんにちわ、SAKAです。
リアエスでは、不動産投資や株式投資などお金に関する情報を発信しています。
不動産を購入する時には、一般的に諸経費が10%程度かかると言われています。
でも、本当にそうなのか気になったので、これまで購入してきた物件の購入諸経費を実際に計算してみました。
私がこれまで購入してきた物件は、区分所有マンション、1棟アパート、戸建などです。
今回の記事では、これまで購入してきた不動産の購入諸経費を実際に検証してみた結果を紹介します。
- 購入諸経費としてかかるもの
- 実際に購入諸経費を検証した結果
購入諸経費としてかかるもの
まずは、おさらいを兼ねて、不動産を購入する際にかかる諸経費を復習してみます。
諸経費としてかかるものは、以下のとおりです。
1.仲介手数料
2.収入印紙
3.司法書士手数料(登録免許税含む)
4.融資関係費用
5.固定資産税の日割
6.不動産取得税
7.火災保険・地震保険料
それぞれの内容を確認しておきましょう。
1.仲介手数料
まずは、不動産の仲介業者に支払う仲介手数料です。
これは、紹介料のようなもので仲介手数料の上限は法律で定められています。

法律で決まっているのは仲介手数料の上限なので、これよりも安くしてもらうことは可能です。
しかし、仲介手数料は不動産屋の重要な収入源なので、これを値切るのはかなり嫌がられます。
これまでに、何度も不動産取引をやってきましたが、この仲介手数料を値切ったことは一度もありません。
仲介業者に嫌がられて取引がうまくいかなくなっても嫌ですし、もしかしたら良い物件を今後紹介してもらえるかもしれないからです。
どうしても仲介手数料を値切りたい方は、仲介業者に怒られないように慎重にやってみてください^^
2.収入印紙
収入印紙は、売買契約書や銀行から融資を受ける場合の金銭消費貸借契約書に貼る必要があります。
これは、法律で決められたもので国に収める必要がある税金です。
収入印紙の額は、契約金額によって決められています。

売買契約書であれば、物件の価格。
金銭消費貸借契約であれば、融資額が契約金額にあたります。
基本的には収入印紙は、自分で郵便局などで買う必要があります。
気の利いた不動産業者であれば、収入印紙を事前に準備してくれていることもあります。
3.司法書士手数料(登録免許税含む)
不動産を購入したら、法務局に行って所有権の移転手続きをする必要があります。
この所有権移転させることで法律上もそうですし、この物件は「私のものだ!」胸を張って言えるようになるです。
この所有権移転手続きは、基本的には司法書士の先生にお願いすることになります。
そのため、司法書士の先生に手数料を支払ってお願いします。
司法書士手数料は、お願いする司法書士の先生によって変わります。
少しでも安くしたい場合は、相見積もりを取るようにしましょう。
自分でやったらダメってことはないのですが、もし間違った登記をしてしまうと「エライこっちゃ!」なので、司法書士の先生に依頼するのがオススメです。
また、所有権を移転させるにあたって、登録免許税というものも支払う必要があります。
これは法律で決められており、不動産の所有権を移転登記するときに必ず支払わないといけません。
「どんだけ税金取るんや!」と国に抗議したくなりますが、仕方ありません。
おとなしく払いましょう。
登録免許税の計算は、内容や「土地」と「建物」で少し違います。
土地の場合

建物の場合

売買で土地・建物の所有権を移転する場合は、「不動産の価額」のざっくり0.4%かかります。
つまり、不動産の価額が1000万円であれば、4万の登録免許税がかかります。
1点注意してほしいのは、この表にある「不動産の価額」は売買契約書に書かれた売買価格ではありません。
「不動産の価額」は市町村役場で管理している固定資産課税台帳に登録された価格のことになりますので、注意してください。
4.融資関係費用
融資を使って物件を購入すると、融資関係でも費用が発生します。
具体的には以下の3つです。
・抵当権の登録免許税
・ローン事務手数料
・ローン保証料
抵当権の登録免許税
先ほど紹介した登録免許税は、所有権移転にかかる登録免許税。
それとは別に、銀行が抵当権を設定する場合には、追加で登録免許税を支払う必要があります。
こちらは、借入金額の0.4%と決まっています。(自宅なら0.1%の軽減措置あり)
つまり、1000万円の借入をするなら、4万円の登録免許税がかかるイメージです。
ローン事務手数料
これは銀行が融資を実行するにあたって徴収する手数料。
金額は銀行によってまちまちですが、融資金額が大きくなるほど高くなる傾向にあります。
ざっくりの目安は、借入金額が1000万円なら、ローン事務手数料は10万円程度です。
なお、私がお世話になっている日本政策金融公庫であれば、ローン事務手数料はタダです。
税金で運営されていることもあり、利用者に優しい金融機関ですね!
ローン保証料
融資を受けるにあたって、保証会社を求められることがあります。
もし、融資の返済ができなくなったときに、保証会社に加入していれば、銀行はその保証会社から融資返済額の補填ができるようになっているのです。
銀行に保証会社を求められたら、おとなしく加入しましょう。
ローン保証料は、銀行によってまちまちで、借入額や借入期間によって変わります。
ざっくりのイメージとしては、借入額が1000万円で、借入期間が10年としたら、10万円程度のローン保証料になります。
ちなみに、私がお世話になっている銀行では、保証会社に加入すれば連帯保証人は不要です。
5.固定資産税の日割
意外と忘れがちなのが、固定資産税の日割です。
これは、決済当日に精算するので、購入諸経費として考慮しておく必要があります。
固定資産税というのは、毎年1月1日に所有している人に請求がいきます。
つまり、年の途中に物件を買ったとしても、その年の分の固定資産税は全て、売主さんに請求がいってしまうのです。
そのため、決済当日に、固定資産税の日割の精算もします。
例えば、固定資産税が10万円/年かかる物件を7月1日に購入(所有権の移転)をしたとします。
その場合の固定資産税の日割計算は
・売主の負担分(1月1日〜6月30日までの181日分)
10万✖️181日/365日=49,589円
・買主の負担分(7月1日〜12月31日までの184日分)
10万✖️184日/365日=50,411円
つまり、決済日に50,411円を固定資産税の日割として、売主さんに支払うのです。
6.不動産取得税
不動産を購入、新築した場合には、不動産取得税を国に支払います。
「どんだけ税金とれば気が済むのよ」と言いたくなりますが、おとなしく支払いましょう。
不動産取得税は、固定資産税評価額の5.5%かかります。
不動産取得税の税率内訳は
土地:3.0%(宅地の場合は固定資産税評価額の1/2に課税するように軽減。つまり、1.5%)
建物:4.0%(自宅なら3.0%)
つまり、固定資産税評価額が1,000万円の物件を買った場合の不動産取得税は、38.5万円程度かかります。
7.火災保険・地震保険料
火災保険・地震保険の加入は任意ですが、私は基本的に加入するようにしています。
また、金融機関から融資機関をカバーする火災保険・地震保険の加入を要求されることがあります。
その場合は、おとなしく加入しましょう。
火災保険料は、建物の構造や保証する範囲によって変わります。
ざっくりイメージとしては、木造で1000万円の保険金の場合、火災保険料は5万/年程度です。
火災保険料を安くするには、相見積もりを取りましょう。
比較サイトなどもありますので、今なら簡単に相見積もりが取れます。
実際に購入諸経費を検証した結果
さて、これまで購入してきた物件の中から、今回は3つの物件で検証してみます。
せっかくなので、それぞれタイプが異なる以下の物件で計算してみます。
・区分所有マンション(購入価格340万)
・1棟アパート(購入価格2,400万)
・戸建(購入価格60万)
区分所有マンションの場合
この物件は、日本政策金融公庫から融資してもらって購入しました。
日本政策金融公庫のため、ローン事務手数料などはありません。
RC造のため課税評価額が高く、物件価格の割に、固定資産税と不動産取得税の価格が高いです。
逆に、災害には強いので火災保険・地震保険料はお安く済んでいます。

区分所有マンションの購入諸経費を検証した結果は以下のとおりです。
購入価格:3,400,000円
購入諸経費:445,218円
購入諸経費の割合:13%
1棟アパートの場合
続いて1棟アパートの場合を検証してみます。
この物件の売主は不動産業者で、直接取引をしました。
そのため、仲介手数料はタダです。
また、某地方銀行にお願いして融資してもらいました。

1棟アパートの購入諸経費を検証した結果は以下のとおりです。
購入価格:24,000,000円
購入諸経費:1,533,575円
購入諸経費の割合:6.4%
戸建の場合
最後は戸建の場合を検証してみます。
この物件は、激安ボロ戸建で60万円で購入しました。
価格が安いので、融資は使わずに現金一括で購入しました。
物件価格が激安なので、購入諸経費の割合が相対的にかなり高くなっています。

戸建の購入諸経費を検証した結果は以下のとおりです。
購入価格:600,000円
購入諸経費:170,164円
購入諸経費の割合:28.4%
まとめ
今回は、これまで購入してきた不動産の購入諸経費を実際に検証してみた結果を紹介してきました。
購入諸経費の割合を一覧にすると以下のとおりでした。
区分所有マンション:13%
1棟アパート:6.4%
戸建:28.4%
まとめると、6.4〜28.4%となりました。
検証してみて改めて感じましたが、不動産は物件ごとに個別事情があるため、数値にかなりのばらつきがありました。
また、収入印紙や登録免許税、不動産取得税など多くの税金がかかることも実感しました。
「不動産を購入する時には、一般的に諸経費が10%程度かかる」
これは、あくまで目安として覚えておいて損はないと思います。
ただし、物件の構造や融資利用の有無などで、購入諸経費は大きく変わります。
実際に物件を購入する際は、自己資金は余裕を持って用意するようにしていきましょう。
以上、少しでも参考になれば嬉しいです^^
「不動産の購入諸経費はどれくらい?実際に購入してきた物件で検証してみた」という記事でした。
コメント